2014年1月31日金曜日

をちこち・・記憶の引き出し(身近な風景)

「をちこち」(遠い近いという意味の古語)


大納言小豆の棹菓子です。
「をちこち」・・・両口屋是清
むかぁ~し、昔になります。
まだ幼かった私。
母が、名古屋の母の姉・・伯母・・のところへ姉と私を連れて行ってくれました。
新幹線が開通する前・・・東海道ではありません・・のこと。
信越本線を通るルートで行きましたっけ。
横川駅の駅弁「峠の釜めし」が楽しみでした。
「峠の釜めしおぎのやドライブイン横川店」

ディスプレー
ちなみに私の参照記こちら
長~い、長~い列車の旅だったと記憶。
名古屋城や、叔母の家の記憶があります。
叔母の家にはオウムがいて、「あなたぁ~♪、あなたぁ~♪」と呼びかけるのです。
誰もその呼びかけに返事をしないと
「あなたぁ~♪ あなたぁ~♪」と、甘い「あなたぁ~♪」の呼びかけも
「あなたっ!!あっなったっ!!」と怒りが入ってきます。
しまいには、「あなたっ!、あなたった!!あなたったたた・・・」と。
とどまるところ知らず連発。
伯母のところに来る以前の飼い主の会話だったようです。
どんな家庭だったんだろうなんて、子供心に思ったものでした。

そんな記憶が、今の私よりも若かった母と伯母の姿を思い出します。
久々に会った伯母と母。
仲良く夜の観劇に出かけたことも思い出しました。
その観劇の帰り土産に買ってきてくれたのが「をちこち」。

実際は子供への土産というよりも、帰ってきた伯母と母が、
一休みのお茶をいただくための「茶菓子」だったのかも。

ご相伴にあずかった子供の私たち。
「なんておいしいお菓子だろう」って、感激・・
(私は観劇にいっしょに行きたかったのでした)
今現在ほど、和洋菓子が何不自由なく手に入るという時代でもなかったし、
バリエーションもなかった子供時代です。

なにせ、街の1~2ブロックごとにコンビニがある今の時代とは違いますからねぇ。

まぁ、とにかくその一口目の美味しさが忘れられず、
「名古屋土産」といえば、私にとって「をちこち」。

「名古屋土産」・・外郎(ういろう)でもなく、
「名古屋土産」・・きしめんでもなく
「名古屋土産」・・煮込みうどんでもなく
「名古屋土産」・・名古屋コーチンでもなく

「名古屋土産」=「をちこち」なのです。

ところが、名古屋方面出張の家人に「をちこち」を頼んでみたのですが、
「見つけられなかった」という返事をもらうこと度々。
「をちこち」という名前を覚えていかないのが大きな原因だと思うのですが。

 
取って行ってよね。

「をちこち」を見つけられなかったといわれるたびに、
余りにも遠い昔のこと、幼かった子供のころのことで
わたしの記憶違いかと思ったものです。
子供の当時、「をちこち」という言葉が強烈に記憶に入ったのですが。

まぁ、そんなこんなで、「をちこち」を手にすること、口にすることなく
〇十年過ぎてしまいました。・・・ネットでお取り寄せということさえ無く、
わたしの「をちこち」という記憶の入った引き出しさえ開けることがなかったのです。

ところが先日、とあるデパートの『全国銘菓』コーナーで
「をちこち」を目にしたのでした。
何回か立ち寄っていたコーナーでしたが、「をちこち」の記憶の引き出しを
開けるまでにはいかなかったようです。

『全国銘菓』コーナーへ立ち寄ったその日の目当ては、
福島の「かんの屋」の「家伝ゆべし」だったのですが、
売り切れの上に、その日は入荷日2日前だったのでした。

ありゃりゃりゃと少々(;-_-) =3 ガックリ。
目線をキョロ(゚.゚*)(*゚.゚)キョロ
その時目に留まったのが「をちこち」の文字。

「をちこち」・・うん?「をちこち」?ヽ(~~~ )ノ ハテ?
あれぇ・・・????なんだか懐かしいような気がするけれど…
「をちこち」??????
(゚O゚;アッ!  記憶の引き出しが開いたのです。
「をちこち」の記憶が入っていた引き出しが開いたのです。

「をちこち」→「名古屋」→「母」→「オウムのいた伯母の家・池のあった伯母の家・
         母と姉との列車の旅・峠の釜めし」etc.etc.・・・・・・





一口食べて、さぁて、この味があの当時感激した味だったかというのは
正直定かではありません。

子供のころにたった一度口にしたものでしたから。

今のこの年齢で口にしましたら、優しい甘さ。
今の子供ならば、甘さが足りないかも・・
大人の甘さですもの。
当時の子供の私には、うんと甘く感じた時代だったのかしら?
(当時から甘さ的に変わりない製造だとしたら。
時代とともに、製造にも工夫を凝らし、
その時代の甘さで製造されているのかもしれません。
・・・・・・・・あくまで私見です)

上にかかったそぼろ状こしあん。
竹製のフォーク(?)楊枝(?)で、口に運ぶ分だけサックリと
切り分ける・・・ハラハラと数粒落ちるそぼろ状のこしあん。
ずっしりと重い粒あんの羊羹を挟んでいます。


名古屋って、あずき類好みますよね。
ほら、喫茶店のモーニングトーストに小倉あんが付く。

まぁ、「をちこち」と関係ないか、それは。
それにしても、開けることがなかったかも知れない『引き出し』。

子供のころの自分と母の姿を思い出した日でした。

見上げた窓は冬の空に日が傾き、雲が夕日に染まりかけていました。



 
「をちこち」(遠い近いという意味の古語)
見上げた空の雲、近いようで手の届かないほど遠いです。






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★頂いたコメントの返信

*まりりんさんへ
コメントありがとうございます。
「をちこち」・・・本当に遠い記憶です。
子供のころに食べたきりの記憶。
「をちこち」の名前さえ記憶に間違いないのかというほど。

たまたま名古屋出張の主人。
わたしの記憶も定かでない「をちこち」という名前を
言われた主人もいい加減に「記憶」していたんでしょうね。
名物のお土産をいっぱい見ても「をちこち」という言葉に結び付けるほど
頭の中にメモしていなかったってことです。
今は、食べたくなったらデパートへ行っています。(#^.^#)

北海道の出張時には、A社の商品でなくてB社のものだからね。
と念を押しているにもかかわらず、
頓珍漢亭主、逆に覚えていて、買って来てほしくないA社のものを
お土産買ってくることもありますよ。
たんに間違いか!嫌味か!・・・・我が家の一コマです。

まりりんさんのご主人、ゴルフ帰りに「おちこち」でしたか?
粒餡はうっかりなさったのでしょう。
上のそぼろが漉し餡だったので、お買いもとめたのでは?
喧嘩の最中で、リクエストがなかったけれど、
お土産を買ってくるご主人。お優しいですね。
喧嘩しているときは、ゴルフバッグにお土産リクエストの
メモを入れておくなんていかがです?
     (2014.4.16am4:48 追記)

1 件のコメント:

まりりん さんのコメント...

少し前の記事(?)へのコメントですが…。
【をちこち】で検索してお邪魔しました。
・・・・・・
泊りゴルフに行った夫が、きょう【をちこち】を買って来ました。普段から時々はお土産を買って来るのですが、泊りのゴルフの場合には、私が検索して大威張りで指定します。ただ、今回はおとといからケンカしてたので、私は無視。罪滅ぼしかと思われます。

が、しかし、実は私、漉し餡派&白餡派で、粒あんはよほどのことが無ければ、食べないのは彼も知っている筈。小豆もあまり得意でないことも知っていると思っていたので、ガッカリなんです。
両口屋是清なら、おときき山という白あんのお饅頭があるではありませんか!!

長いマクラでごめんなさい。本題に行きます。
両口屋是清の【をちこち】が探せなかった(それも何回もでしょ?)というご主人(?)の言葉が信じられなくて、コメントする気になりました。
大きなデパートなら、全国大体入ってると思うし、例えば名古屋駅や駅ビルなど、絶対ありますよね?
ま、Mrs.Coronさんも、出張時にお願いしなくとも、今ではそのデパートで買い求められるってことですよね?
自分で買うのではなく、やはりお土産がよいのでしょうか。。。